費用の一部が公費負担される医療

病気やけがの種類や条件によっては、国や地方自治体が、健康保険に先立って優先的に給付を行ったり、健康保険の自己負担分を負担したりする場合があります。

公費負担となる主なケース

  • 国家補償の性格をもつ戦傷病者や原爆の被爆者に対しての負担
  • 社会的な防疫の意味をもつ結核や法定伝染病に対する負担
  • 社会福祉的性格をもつ身体障害者に対する負担
  • 治療のための研究を目的とする特定疾患や小児慢性特定疾患などの難病に対する負担

公費負担となる例:感染症

「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」(感染症法)では、感染症を感染力や危険性に応じて分類しています。そのなかで「新感染症」「1類感染症」「2類感染症」に罹患した人には公費負担があります。

分類 感染症名 医療費の負担
新感染症 全額公費負担
1類感染症 ペスト、エボラ出血熱、南米出血熱等 医療保険適用後の残額は公費負担(入院について)
2類感染症 鳥インフルエンザ(H5N1)、結核、SARS等